どうも、ズル猫です。
16作目の評価&感想は『真・餓狼伝』です。
古流武術を復興する為、父親と共に強者を倒していく話です。
巻数:1~6巻 完結
掲載雑誌:少年チャンピオン
作者:野部優美
原作:夢枕 獏
この作品は「餓狼伝」のずっと前の話になっています。
恐らく、この主人公の丹波文吉の子孫が
餓狼伝の主人公、丹波文七になるのだと思います。
基本的なストーリーラインは餓狼伝と一緒でバトルが中心です。
ただ、餓狼伝と比べると派手さはなく、
リアルよりの展開になっています。
作者自身が柔道や空手をやっていたようで、
技の解説などがしっかりと描かれています。
また、餓狼伝とは違い、親子愛も中心に描かれています。
父親と共に工夫して強くなっていくという流れは
面白く感じました。
戦闘の描写も丁寧に描かれていて、
動きなどもわかりやすいと思います。
バトルものが好きな方でも
満足する描写内容ではないでしょうか。
ただし、戦いの描写は作者が経験者ということもあり面白いですが、
ストーリーラインに関しては不満が残りました。
まず、視点がライバル側からスタートします。
最初、ライバル側が主人公なのかと思ってしまいました。
主人公が出てくるのが遅い気がします。
1話の前半部分、いるかな? と思いましたしね。
また、主人公が出てきてからも
ライバル側の視点が続くので、
どうしても最初に出てきたライバル側の方に感情移入してしまいます。
次に、過去へ飛ぶのが多いです。
過去を思い出して、さらにその中で過去に遡るので
時系列が分かり辛い上に、
戦いの途中で過去に遡るので、中途半端感が残りました。
※この結果がどうなるのかを読者に気にならせるのが狙いかもしれませんが、
戻ってくるまでがかなり長いので、忘れてしまいます。
この狙いは失敗してるかと……。
最後に、「餓狼伝」にリンクするものがないところです。
言ってしまうと、餓狼伝と銘打つ必要はなかったのではないでしょうか。
餓狼伝と共通する点と言えば、丹波という苗字だけです。
主人公が使う丹水流ですが、餓狼伝の丹波文七が使っている流派でもありません。
※小説の方では丹水流が出てきますが、漫画では出ていません。
もしかしたら、文吉の子孫は文七ではなく、
丹水流を継いでいるキャラの方かもしれません。
また、真・餓狼伝の主人公の文吉と餓狼伝の主人公の文七と
何かしら共通点があるかと言えば、首を傾げてしまいます。
内なる心に「餓狼」が住んでいるというような設定にすれば、
まだ共通した部分が出たのではないでしょうか。
色々不満点を書きましたが、
強くなる課程は丁寧に描かれていましたし、
戦いの描写も好きだった作品です。
関連作品の記事も書いてます。
合わせて読んでいただけると嬉しいです。
アラサーおすすめの漫画 餓狼伝
餓狼伝BOY 評価とか感想とかおすすめとか
ストーリー:☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
伏線:☆
バトル:☆☆☆☆
最後にお勧め度です。
☆☆☆
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。