どうも、ズル猫です。
20作目の評価&感想は『はじめの一歩』です。
イジメられっ子の少年がボクシングを通じて、強く成長する話です。
巻数:1~119巻 連載中
連載時期:1989年~
掲載雑誌:週刊少年マガジン
作者:森川ジョージ
1991年に第15回講談社漫画賞少年部門を受賞しています。
既に119巻まで出ていて、かなりの長寿漫画です。
アニメ化も3回ほどされ、スポーツものとしては
かなり人気で有名なのではないでしょうか。
※ただし、最近ではその人気に陰りが……。
まあ、長寿漫画の宿命ですね。
ストーリーラインとしては
強敵の試合が決まり、特訓して試合に臨むというオーソドックスなものになっています。
ストーリーの流れこそは単純かつ単調に見えますが
対戦相手である敵キャラクターが個性的で、
その都度、対策が違ってきてくるので
読んでいて、飽きたりはしません。
というより、どうやって勝つのかと気になって、ページが進みます。
主人公の一歩のトレーナーである鴨川という老人は
昔ながらの根性論を根底に持ったガチガチの古い考えのタイプですが、
ちゃんと理論的なことも交えて、一歩を育てていきます。
※今のボクシングジムでこれをやったら、
すぐに練習生が辞めていくと思います。。
まあ、作中でも練習生が少ないという設定ですが。
主人公の一歩や鴨川もそうですが、登場するキャラクターは
どのキャラも魅力的です。
強いだけではなく、思いやりがある鷹村や
ギャグ要因の青木、木村などのジムメイトはもちろん、
ライバルキャラの宮田や千堂などの
魅力的なキャラクターが多いです。
各キャラクターに、得意不得意がちゃんとあり、
みんな、持ち味を生かした戦いをしています。
一歩も破壊力のあるパンチを活かせるように
鴨川に仕込まれていきます。
物語が進むにつれ、師弟関係も強固になっていきます。
最初、主人公が弱い漫画は、
ドンドンと登り詰めていくのが王道です。
はじめの一歩も、その王道通り、
一試合一試合、確実に強く、ランキングも登っていきます。
この辺はスピード感と、丁寧さが絶妙なバランスになっています。
※このさじ加減を間違えると、一気に強くなりすぎたり、
全然強くなっていないように見えてしまいます。
ボクシング漫画としては、かなり完成された作品ではないでしょうか。
リアル路線ながらも、必殺技など派手な部分があり、
試合も見ごたえ十分です。
同じボクシング漫画の名作である「あしたのジョー」は
どちらかというと内面的な部分が中心で暗い雰囲気でしたが、
はじめの一歩は明るく、爽快感がある内容になっています。
名勝負は数多くありますが、ズル猫のベストバウトは
鷹村守VSブライアン・ホークです。
この試合は試合内容だけではなく、
試合が始まる前から試合までの内容も
カタルシスがあって、完璧だと思います!
ここまで褒めちぎってきたのですが、
悪い点がないかと言えば、そうでもありません。
というより、後半になるにつれて、ドンドンと悪くなっていきます。。
ある時期から鴨川は、対戦相手に対して対策を打たなくなり、
試合は出たとこ勝負という形になっていきます。
生来の打たれ強さを頼った、当たったもの勝ち勝負をするようになります。
また、物語のテンポがガクッと落ちます。
マガジンでは、1試合につき1年を費やすという暴挙を起こします。
まだ、試合の内容が濃いのであればいいのですが、
薄く伸ばしたような、引き伸ばし感があります。
本当に同じ作者が描いているのか疑いたくなります。
巷では、作者が入れ替わっていて、
今では四代目森川ジョージが描いているなどという都市伝説があります。
しかし、それくらい雑になってきています。
最新話はもう、目も当てられないような内容になっていて、
いっそ、終わって欲しいとさえ思うくらいです。
※そう思う読者も多いみたいですね。
なので、これから読もうと思っている方は
切りのいい部分で読むのを止めるのをお勧めします。。。
1~55巻
ストーリー:☆☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆☆
伏線:☆☆
バトル:☆☆☆☆☆
56巻~
ストーリー:☆
キャラクター:☆☆
伏線:☆
バトル:☆
最後にお勧め度です。
※この作品も途中から大きく面白さが変わるので、に分けています。
1~55巻
☆☆☆☆☆
56巻~88巻
☆☆☆
89巻~
☆
【中古】はじめの一歩(1巻〜118巻)【コミックセット】 【全巻セット】
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。