どうも、ズル猫です。
40作品目の評価＆感想は『奴隷遊戯』です。
幼馴染の女の子を助ける為に、ギャンブルをして稼ぐ話です。
巻数：3巻 連載中
掲載雑誌：少年ジャンプ+
掲載時期：2017年～
原作：ヤマイナナミ
作者：木村隆志
ややネタバレが入ります。
この作品は少年ジャンプ+というＷｅｂ漫画で掲載されています。
ジャンル的にはギャンブル系なのですが、
ギャンブル自体のよりも主人公が置かれている状況や
エログロの方に振ってある作品になります。
「SLAVE GO」という人を捕まえるアプリを使ってしまったことにより、
奴隷が存在する都市に送り込まれてしまうというストーリー展開です。
主人公だけではなく、奴隷という手札を使ってギャンブルをするというのは
新しい試みかと思います。
ですが、「奴隷を確保する」と「ギャンブル」という要素の組み合わせが甘く、
どっちつかずの印象を受けました。
最初はポケモンのように、手札を集めていくことが中心になるのかと思いましたが
ギャンブルの方にも力を入れようとしているため、
手札集めにページ数を振れず、強い人を１人確保するだけで終わってしまいました。
また、ギャンブルの方も、「カイジ」や「嘘喰い」と比べると
オリジナル性やルール設定が甘い気がしました。
であれば、ギャンブルの箇所は捨てて、
あくまで手札（奴隷）を使ってのバトルや、特殊なルールのスポーツで勝負にした方が
良かったのではないかと思います。
例えば、目隠ししてのビーチフラッグとか、手を使わない相撲とか、です。
元々あるゲームに少し手を加える形であれば、
読者も新たにルールを頭に入れる必要もないですし、
どうすれば勝敗が付くかも、簡単にイメージできます。
特殊なギャンブルで勝負する場合は、余程のアイディアがないと難しいかなぁという感じです。
先ほども書きましたが、カイジや嘘喰いを超えるオリジナルギャンブルを作り出すのは
相当大変だと思いますから。
また、奴隷を集めてからギャンブルを決めて勝負という流れなので、
出たとこ勝負な感じがしました。
これなら、流れを逆にしてギャンブルが決まってから
それに合う人間を探す方が戦略も立てられて、面白くできたと思います。
今の流れだと主人公が狙った人以外の適当に取った人は
特性もどんな人かもわからないので、
戦略を立てられないんじゃないんですかね。
あと、全体的に世界観設定が微妙な気がしました。
50年間、この都市のことはバレずに済んでいたという設定ですが、
自由に都市と自分が住んでる街を行き来できるのに、
バレないというのは、昔ならいざ知れず、ネットがある現代では
無理があると思います。
いくら、政府絡みでバレルのを防ごうとしても、
ネットまでの規制を難しいですし、
国の機関を使わずに有志を募ったり、メディアに放送してしまえば
一発アウトだと思うのですが。。。
一応、監視の目があるとは言え、1人に対して１人以上の監視を付けるって
相当経費と労力がかかりますよね。
生産的だとは思えません。
別に、都市から出さなければいいのに、と思ってしまいました。
それに、現状のルールですと、金さえあればどんな人間でも奴隷に落とすことができます。
つまり、総理大臣だろうと、その大臣の子供だろうと、その気になれば奴隷に落とせるということです。
自分がいつ、そこに落とされるかわからないのに、
そんなルールの組織を放っておくわけはないんじゃないですかね。。。
ズル猫なら、怖くて、速攻、どんな手を使っても潰します。
主人公の動機に関しても、疑問を覚えました。
異性とはいえ、ただの幼馴染を助ける為に
失敗したら自分も奴隷に落ちる危険があるものに、進んで参加するでしょうか。
さらに、奴隷になったらどんな悲惨な目に合うのかを見た後にです。
そこまでの強い動機を主人公に持たせるなら、
もう少しヒロインを立てておかないといけないと思います。
もしくは、まだ捕まったのが妹（家族）の方が、自然な気がしました。
父親との約束で、妹を守るという描写もありましたし。
そして、何よりヒロインが奴隷に落ちた理由も、腑に落ちません。
「上が決めたことですから」って、ちょっと投げっぱなしじゃないですかね。。。
そこは大事な部分ですから。
例えば、主人公がやったことによるペナルティということであれば
主人公も自分のせいで捕まってしまったというのがあるので、
絶対助けないと、という使命感が出ると思います。
ちょっと、勿体なかったですね。
※主人公も、なぜ選ばれたのか不明です。。
カイジのように連帯保証人になってしまったというのがあれば
なるほど、と納得できるのですけど。
やはり、何かしらの理由は欲しいですね、こういのは。
ストーリー：☆
キャラクター：☆☆
伏線：☆
エログロ：☆☆☆☆
最後におすすめ度です。
☆
正直、おすすめはちょっと。。。
刺激があるものを読みたいのであれば、ありかな、と。
絵と描写は上手いので、迫力はあります。
記事内に出てきた作品のことも記事にしています。
アラサーおすすめの漫画 嘘喰い
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
