どうも、ズル猫です。
43作目の評価&感想は『ONE PIECE』です。
海賊王を目指す主人公が、仲間と共にワンピースを目指す話です。
休日にじっくり。
読み返し必須。
巻数:88巻 連載中
掲載雑誌:週刊少年ジャンプ
掲載時期:1997年~
作者:尾田栄一郎
今回は言わずと知れた『ONE PIECE』の紹介です。
アニメ化や映画、舞台化までされ、なんと今度はハリウッドで実写映画化も動いているようですね。
※ドラゴンボールのような惨劇にならなければいいのですが。。
この作品は、逆に知らない人を探すのが難しいのではないでしょうか。
なので今回はおすすめというよりは感想の方を中心に書いていこうと思います。
(いつも、そうだと言われると返す言葉もありませんが。。)
『ONE PIECE』はなんと言っても、素材に海賊という珍しいものを持ってきたところですね。
大抵、海賊といえば敵のイメージですが、
それをまさか主人公側にもってくるというのが本当に秀逸です。
他に海賊の作品と言えば、ひょっこりひょうたん島くらいしか思い当たりません。。
作者の尾田先生も、ひょっこりひょうたん島は見ていたらしいですね。
さらにすごいところといえば、世界観の作り込みです。
実に細かいところまで作られていて、科学技術や生活様式、
果ては流行なんかも、設定されています。
昔はコマの中に『パンダマン』が隠れているのを探すというのがありましたが、
最近はありませんね。
ちなみに、パンダマンはキン肉マンの読者の超人募集で実際に出されたキャラだそうです。
もし、本編で出てきていたら、意外なところでコラボになっていたんですね。
また、伏線の張り方と伏線の出し方もうまい作品なので、
考察本だけでも、結構な数が発売されています。
とはいえ、一番面白いのはストーリーであり、キャラクターです。
個性豊かなキャラクターたちが駆けまわる展開は、本当に夢中になって読んでいました。
主人公のルフィは、漫画の主人公らしく真っ直ぐで、仲間思いで、ちょっと自信家で楽天家です。
逆にウソップなんかは、怖がりで、見え張りで、仲間思いで、読者に近くて感情移入しやすいキャラになってます。
ワンピースには数々のエピソードというか〇〇編がありますが、
ズル猫的に一番面白かったのはやはり『アラバスタ編』です。
読者の中でも、そこを挙げる方は多いのではないでしょうか。
映画でも、アラバスタ編をピックアップしたものが出ていましたね。
ただ、ぶつ切り過ぎて、あっけない印象が強かったですが。。。
あの話を2時間でやろうというのがそもそも無茶ですね。
アラバスタ編のいいところは、全てが真っ直ぐでした。
救うべきもの、倒すべき敵、敵を倒す為の道のり。
そのすべてが一直線で結ばれていて、そこに向かって全速力でした。
また、仲間それぞれに見せ場が作られ、敵の幹部との1対1の対決は本当に見物です。
国思いの王女ビビが、本当に健気で、そのビビを苦しめるクロコダイルが
狡猾で、さらにとてつもない強さを持っていて、敵ながらカリスマをもったキャラでした。
しかも、初めて七武海との対決ということで、当時は次の話が読みたくて、
月曜日が待ち遠しかったです。
※今は単行本派になりました。
さらに初めて、ルフィが負けるというシーンは衝撃的でした。
どうやって勝つのかと思っていましたが、
ちゃんと伏線も張っていて、納得の勝利でした。
戦いが終わった後の、ビビとの別れも感動的で、素晴らしいラストを飾ってます。
次に好きだったのが『アーロン編』です。
謎だったナミの行動が解決され、村の為に一人で戦っていたのがわかり、本当にいい展開でした。
「助けて」と、初めて仲間を頼ったシーンは正直、鳥肌が立ちました。
アーロン編からアラバスタ編までは、本当に神がかってると思います。
また、尾田先生はギャグも秀逸で、要所要所で笑える部分を作るのが凄いです。
ここまで、ギャグと泣ける話を同時に描けるのは、普通じゃできません。
この辺りを超えてくるマンガはそうそう出て来ないのではないでしょうか。
ただ、ここまでがズル猫的の絶頂期でした。
ここから、展開が怪しくなってきます。
空島の前のベラミーとのいざこざでは、謎の無抵抗をし、
空島から戻って来た後のデービーバックファイトは、意味がわかりませんでした。
あれ、いりますかね?
単に青キジを出したかっただけなんじゃ、と思いました。
さらに、あれほど酷い目にあわされた一味だったはっちゃんを簡単に許すナミ。
タコ焼きくらいで、ベルメールさんのことを許すって、どうなんですかね。
そして、なにより、3年後になった後からは急降下していきます。
最初の魚人島編では、全く手こずることもなく敵を撃破します。
※修行後なので、ここで苦戦するのはおかしいですが、もう少し何かあったのではないでしょうか。
その後のパンクハザードやドフラミンゴとの戦いは、
ズルズルと長い印象しかありません。
何より、がっかりしたのが、ルフィがピーカーの声が高いのを馬鹿にしたシーンです。
今までルフィは敵であっても、他人の身体的な特徴を馬鹿にするなんてことはなかったと思います。
海賊王だったロジャーは、仲間を笑われて、国を1つ潰してます。
ピーカーがロジャーの仲間だったら、麦わらの一味は全滅でしたね。
さらに、仲間が多くなってきたことにより、一人一人の活躍が薄くなっていきます。
そして、一度に書くわけにはいかないので、なんとかバラバラに行動させる流れなのも、
一味感が薄れてきてしまっています。
一番、微妙だと思っているのが悪魔の実についてです。
本来、悪魔の実は「食べた人間の体」に作用するという設定でした。
ですが、今はまるで魔法というかHUNTER×HUNTERの念能力っぽい感じになっています。
人の記憶を切り取って改ざんしたり、人をおもちゃに変化させたりなど、
初期の設定はどこにいったんでしょうか。
あとは戦いの目的も、変わってしまいました。
アーロンやクロコダイルは、仲間と因縁があり、倒すべき敵として戦っていました。
つまり、目的と敵が一致しています。
ですが、最近では戦う理由が相手任せになっていたり、目的と敵を倒すことが一致してなかったりしています。
今のホールケーキアイランド編では、目的は「サンジを取り戻すこと」です。
既にサンジは取り戻したので、この時点で目的は達成しています。
今、戦っているカタクリやビッグ・マムは正直、戦わなくてもいい相手です。
逃げてしまっても、ストーリー上は問題ないわけです。
恐らく、今回ビッグ・マムと戦って勝つという流れにはならないかと思います。
これがアーロンやクロコダイル戦ではそうはいきません。
逃げてしまうイコール目的が達せないという流れになります。
なので、今のホールケーキアイランド編は、どこか緊迫感がないように思えます。
ストーリー:☆☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆☆
伏線:☆☆☆☆☆
ギャグ:☆☆☆☆
久しぶりに1巻から読み直してもいいですよ。
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ONE PIECE モノクロ版 1【電子書籍】[ 尾田栄一郎 ]
ではおすすめ度です。
途中でおすすめ度が変わりますので3つに分けてあります。
1~23巻
☆☆☆☆☆
24巻~60巻
☆☆☆☆
61巻~
☆☆☆
新刊の記事も書いてますので、合わせて読んでいただけると嬉しいです。
【ONE PIECE】88巻の感想
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。