49作目の評価&感想は『ベイビーステップ』です。
勉強でトップの主人公が、理論的な戦略でトップのプロテニスプレイヤーを目指す話です。
巻数:1~47巻 完結
掲載雑誌:週刊少年マガジン
掲載時期:2007年~2017年
作者:勝木光
第38回(2014年)講談社漫画賞少年部門を受賞しています。
アニメ化にもなっていますね。
この作品は主人公は高校生なのですが、
部活で全国を目指すのではなく、いきなりプロを目指すというところが珍しいですね。
大体、高校生が主人公の場合は部活ものになることが多いです。
部活ものの場合は、チームメイトとの友情などにも主体が置かれますが、
この作品は本当に、真っ直ぐ主人公がプロに向かうまでのプロセスを描いています。
また、テニスの描写はかなりリアル寄りになっています。
スポーツもので多いのは主人公が身体的な能力が高いという方向に振っていたりします。
ですが、主人公の丸尾栄一郎、通称エーちゃんは戦略を武器にしています。
つまり力とか身体能力ではなく、データで勝負していきます。
その部分では、他のテニス漫画とは一線を画すのではないでしょうか。
テニスの試合がリアルで、戦略を武器にして戦うと言うことで
試合自体が地味かと言えば、そうでもありません。
確かに見た目の派手さだけを見れば、
テニスの王子様の方が迫力があるかもしれませんが、
この作品の見どころは駆け引きなので、
そういう点で言うと派手さよりも、緊張感の方が推しとなります。
どうなるのか、先が読めないので、読んでいてハラハラします。
そして、エーちゃんは強くなるプロセスと、データに乗っ取り
理論的に練習を重ねていきます。
天才型で、特訓で一気に強くなるのではなく、
コツコツと足りない部分や強みを強化していきます。
そういう点でもリアリティがあって面白いと感じました。
※あくまで素人目での話です。
テニスプレイヤーが見たら、また違う感想になるかもしれませんが。。
さらに、ヒロインの鷹崎奈津こと、なっちゃんが可愛いです。
元気で、真っ直ぐで、いつもエーちゃんのことを支えます。
エーちゃんの方は奥手ですが、なっちゃんはグイグイと引っ張っていくタイプです。
テニスも、恋愛も。
結構、理想的なヒロインなのではないでしょうか。
ただ、なぜ、なっちゃんがエーちゃんに惚れたのかがわかりませんが。。。
まあ、その辺を突っ込むのは野暮ですよね。
……別にエーちゃんに嫉妬しているわけではありませんよ。。。
と、ここまでいい点をつらつらと書いてきましたが、
ズル猫的に気になった点も書いておきます。
それは……
試合の展開が複雑になり過ぎて着いていけなくなりました。
データで戦うというパターン上、戦略もドンドンと複雑になっていくのは仕方ありません。
毎回、同じパターンで戦うわけにはいかないと思うので。
ただ、これはあくまでズル猫の頭の悪さの話です。
ついていける方は、かなり面白いのではないでしょうか。
※正直、ズル猫は後半の試合の戦略の部分は読み流してました。。。
純粋に試合の流れだけを読んでた感じです。
それでも、十分、面白かったです。
あと、最大の難点は終わり方ですね。
当時は、あの終わり方で話題になりました。
本当に何があったんでしょうか。
もう少し、続きが読みたかったですね。
ですが、ここは次回作を楽しみにすると言うことで。
スポーツものが好きな方や、テニスをやっていた方には
是非、読んでほしいです。
ストーリー:☆☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
伏線:☆
戦略:☆☆☆☆☆
☆☆☆☆
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ベイビーステップ(1) (少年マガジンKC) [ 勝木光 ]
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。