どうも、ズル猫です。
52作品目の評価&感想は『幽遊白書』です。
幽遊白書とは?
ひょんなことから霊界探偵になった主人公が、妖怪たちと戦う話です。
基本情報
巻数:19巻 完結
掲載雑誌:週刊少年ジャンプ
掲載時期:1990年~1994年
作者:冨樫義博
作者の他代表作品
レベルE
HUNTER×HUNTER
感想
2017年にアニメ化してから25周年を迎えて、完全新作アニメ作成が決まっていますね。
青春時代ドンピシャの作品なので、思い入れがあるのではないでしょうか。
意外にも、連載は4年間なんですよね。
もっと長いイメージでした。
まあ、19巻で終わりですからね。
ですが、長く感じるほど、内容が濃いのだと思います。
幽遊白書はハンターハンターとは違って、ガチガチのバトル漫画です。
ドラゴンボールの後継のような感じで、次々現れる妖怪と戦っていきます。
ただ、ドラゴンボールのように、どんどん仲間が増えていくというわけではなく、
固定の4人で強くなりながら、戦っていく展開です。
終盤は、一人、取り残される形になりますが。。。
幽遊白書は当時から男性だけではなく、女性にも人気でした。
鞍馬と飛影が特に人気で、人気投票でも
いつも飛影が1位で鞍馬が2位という結果に。
ジャンプへの女性読者の流入のきっかけとなった作品でもあるのではないでしょうか。
男性だけじゃなく、女性のファンもいるというのは、純粋に強いと思います。
とはいえ、女性向けの展開だったかというと、そうではありません。
上でも書きましたが、これ以上ないほどの少年バトル漫画です。
主人公の幽助は不良ながらも、真っ直ぐで仲間想いで格闘バカという性格です。
強い敵と戦うのが楽しいという点で、ドラゴンボールの悟空に近いですね。
また、バトル漫画の王道であるトーナメント戦もあります。
このトーナメントは個人戦ではなく団体戦で、仲間と協力しながら
勝ち進んでいくのも、よかったですね。
個人戦のトーナメントでは、主人公が勝つのは当然と思ってしまって、
緊迫感が薄れる可能性がありますが、
団体戦だと、たとえ主人公が負けても、他の仲間が勝てば勝ち進めるので
主人公の戦いといえども、負けるかもしれないというのがあるのが、いいですね。
そして、なにより仲間も活躍できます。
個人で戦う場合は、どうしても最後に主人公が戦って勝つ、という流れになってしまいますから。
どうしても、仲間は引き立て役になってしまうんですよね。
あとは素材として「妖怪」を使ったのも良かったと思います。
日本人は好きですよね、妖怪。
当初は「幽霊」という要素でしたが、妖怪に転換したのは、英断だったと思います。
幽遊白書はトーナメント戦までは、王道の少年誌バトル漫画でしたが、
トーナメント戦終了から、少し雰囲気が変わります。
それまでは単純な敵対関係で、どちらが強いかに重きが置かれていましたが、
純粋な力とは別の能力戦も混じってきます。
※この辺はハンターハンターの念周りの基盤になったんじゃないでしょうか。
さらに敵側の戦う理由などにも、焦点が当てられています。
なにより、少年誌ではあまり描かれない、人間の「内面の汚い部分」が
描かれています。
これまでは人間=正義、妖怪=悪という図式から外れ、
人間でも醜い者もいるし、妖怪でも綺麗な者はいるという、
考えさせられるテーマも入ってきます。
※この辺は、この後に描かれたレベルEの基盤になったのだと思います。
ここから、一気に読者の対象年齢が引き上がった気がします。
小学生だと、よく意味がわからないでしょうし、
中学生くらいだと、割とトラウマになるのではないでしょうか。
そのくらい、世の中の理不尽なところが描かれています。
その後は、また、どっちが強い?というような
少年誌バトル漫画に戻ろうとしたのですが、
残念にも、そこで連載が終わってしまいました。。
アニメでは、漫画で省略された部分もちゃんと、オリジナルで作られていて
良かったですね。
そして、割と唐突な最終回までの展開ですね。
怒涛のように風呂敷を畳み、速攻で終わらせてしまいました。
ここも賛否両論がありますが、
ズル猫的には、いい終わり方だったと思います。
ズルズルと長くやる作品ではなかったですし、
その後、レベルEやハンターハンターが生まれるのを見る限り
やはりあの時点で終わるのはベストだったのではないでしょうか。
余談ですが、冨樫先生自身はあまり、幽遊白書がお好きではないようで、
ヒロインの蛍子にいたっては、嫌いと名言されてますね。
※ありがちで、つまらないキャラだからだそうです。
同人でその辺りを書いたものがあるらしいのですが、
一度、読んでみたいです。
前半は王道でしたが、途中で路線が変わる作品です。
作品全体で見ると、やや異色なバトル漫画になると思います。
19巻なので、休日に読み返したりするのも、いいかもしれませんね。
評価
ストーリー:☆☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
伏線:☆
描写・表現:☆☆☆☆☆
おすすめ度
最後にお勧め度です。
☆☆☆☆☆
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ハンターハンター感想と評価
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。