どうも、ズル猫です。
今回の評価&感想を書く作品は『BEASTARSの1巻』についてです。
BEASTARSとは?
草食動物と肉食動物が一緒に住む世界で、肉食動物の主人公が悩みながら生きる話です。
基本情報
巻数:7巻 連載中
掲載雑誌:週刊少年チャンピオン
掲載時期:2016年~
作者:板垣巴留
感想
このマンガがすごい!2018の2位入賞
この作品は「このマンガがすごい!2018」のオトコ編で2位になっています。
動物が擬人化というより、そのまま動物が二足歩行で、服を着て歩いているという感じです。
昔、アニメで放送されていた『名探偵ホームズ』と言えば、イメージが付くのではなないでしょうか。
あの犬のやつです。
世界観
世界観的にはディズニーの映画、ズートピアに近いみたいですね。
※まだ見ていないので、なんとも言えないのですが。。
ズートピアの紹介画像を見る限り、この作品よりもズートピアの方が現代に近い感じがします。
というのも、BEASTARSの方は学校内での話ですから、街がほとんど出てきません。
あとは、作品全体の雰囲気ですかね。
恐らくですが、BEASTARSの方が雰囲気が暗めです。
まあ、ズートピアの方は子供向けでもありますからね。
あまり暗い雰囲気なのは、ディズニーには合いませんよね。
テーマ
テーマである、草食動物と肉食動物との葛藤、
いわゆる食べる者と食べられる者の恋愛や友情というのは、
同じく映画の「あらしのよるに」に近いかと思います。
ただ、このように動物視点での葛藤は、読者から見てあまり共感がしにくいかと思います。
つまり、感情移入が難しくなってしまいます。
客観的に見て、可愛そうという感情で引っ張るしかなくなってきます。
それにしても、肉食が草食を食べることがある設定なら、なぜ、一緒に住んでいるんですかね?
お互い、生きていく上で協力していかなければならないということもなさそうですし、
種族を越えて結ばれることもあまりよくないとされてますし、
肉食が草食を襲った場合、かなり重いペナルティが課せられています。
何より、草食が肉食を怖がっている時点で、やはり、一緒に暮らすメリットがない様に思います。
住み分けすればいいのに……と思ってしまいました。
あとは、草食と肉食の間の子供で、どっちつかず、といった葛藤の方向性も面白かったかもしれませんね。
主人公の目的
主人公である、ハイイロオオカミのレゴシには、これといって目的はありません。
外見に似合わず、繊細でお人好しなので、基本、巻き込まれる形でストーリーが展開します。
巻き込まれることにより、葛藤が生まれていくという流れです。
タイトルの『BEASTARS』は草食、肉食の全ての動物を束ねるトップの役職です。
主人公はこのBEASTARSを目指すのかと思ったのですが、そうでもないです。
他のキャラクターで、BEASTARSを目指しているキャラがいるのですが、
このキャラの方が、目的に対して真っ直ぐ、必死に動いています。
こっちのキャラの方が主人公に合う気がするのですが、
恐らく、後半で、そのキャラの意志を継いでBEASTARSを目指すという展開になるのでしょうか?
そうなった場合は『キングダム』に近い感じになりますね。
ただ、キングダムの主人公は最初から「大将軍」を目指していましたが。。。
演劇部が中心?
レゴシは演劇部に所属していて、主に演劇部での話が中心で展開されていきます。
ただ、レゴシは裏方の大道具担当です。
そして、特に大道具で何かあるというわけではありません。
やはり、役者たちによる衝突がメインの話になってきます。
主人公は役者のトップであるキャラに気に入られることで、
色々と事件に巻き込まれることになります。
しかし、なぜ、主人公を役者にしなかったのかが不思議です。
大道具という設定も活かされていませんし。。。
まあ、まだ1巻を読んだだけなので、今後はその設定が活きてくるのかもしれません。
最初の事件は一体……?
物語は一つの殺人(殺動物?)から始まります。
最初は主人公が犯人だと疑われるという形で進んでいきます。
読み始めたときは、犯人を捜して、周りとの友情を深めていくのかと思ったのですが、
1匹としか和解しません。
また、その事件はそれ以降、あまり触れられることなく、犯人もわからない状態で進んでいきます。
恐らくはとても重要な事件なのだと思いますが、
こうも伸ばされると、期待が高まっていきます。
ハードルが上がる分、それを乗り越えるものを用意しておかなければなりません。
それが用意できないのであれば、そうそうに犯人は出しておいた方がよいですね。
この辺は、楽しみに読み進めていくしかありません。
まとめ
一言でいうと、「勿体ない」です。
ズートピアの世界観にあらしのよるにの葛藤を入れ込んだというのは、
とても合っていますし、要素としては面白いと思いました。
ただ、主人公が目的がなくストーリーに強さがないのと、
葛藤もそこまで強いものじゃないので、中途半端な印象でした。
演劇という要素も、いまいち活かされていないように感じました。
2巻以降に、一気に面白さが爆発するのではないでしょうか。
評価
ストーリー:☆
キャラクター:☆
伏線:☆
狙い:☆☆☆
おすすめ度
おすすめ度です。
☆☆
記事内で出てきた作品の感想も書いてます。
合わせて読んでいただけると嬉しいです。
キングダムの感想
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。