どうも、ズル猫です。
今回の評価&感想を書かせてもらう作品は『ARMS』です。
ARMSとは?
ナノマシンを植え付けられたことで、巨大な組織に狙われることになった少年たちが、巨悪を打ち倒す話です。
基礎情報
巻数:22巻 完結
掲載雑誌:週刊少年サンデー
掲載時期:1997年~2002年
作者:皆川亮二
作者の他代表作品
スプリガン(全11巻)
D-LIVE!!(全15巻)
PEACE MAKER(全17巻)
ADAMAS(全11巻)
感想
小学館漫画賞受賞
この作品は第44回小学館漫画賞(1998年)を受賞しています。
また、PROJECT ARMSという題でテレビ東京でアニメ化もされていますね。
かなり奥が深い物語なので、漫画賞受賞というのも、頷けます。
生きたナノマシン
「力が欲しいならくれてやる!」
主人公の高槻涼はある事故により、右腕に意思を持つナノマシンを植え付けられます。
そのナノマシンの名前が『ARMS』と呼ばれています。
そして、そのARMSのせいで亮の人生の歯車が狂っていきます。
その代わりに、同じARMSを移植された、4人の仲間と出会うことになります。
それぞれ、移植されたされた場所も能力も違いますが、
その能力をうまく駆使して、巨大な組織と戦っていきます。
不思議の国のアリスのキャラクターの名前
ARMSには、意思があり人格が存在します。
そして、そのARMSにはそれぞれ名前があり、
それが不思議の国のアリスに出てくるキャラクターから取られています。
主人公の涼はジャヴァウォック。
新宮隼人はナイト、巴武士はホワイトラビット、久留間恵はクイーン・オブ・ハート(ハートの女王)です。
また、敵にもARMSが移植されていて、その敵のARMSにも、
それぞれ不思議の国のアリスに出てくるキャラクターの名前が付けられています。
※ハンプティダンプティは、この作品で知りました。
すべては過去へ
この作品の凄いところは、伏線が上手い形で散りばめられています。
全ての出来事は、ある過去の事件へとつながっています。
それを紐解いていくのがこの作品の見所の一つです。
過去の事件があり、それが現代へと上手くつながっているのは、
緻密に計算されたものになります。
この辺りの計算されたストーリーラインは「からくりサーカス」に似てますね。
迫力のあるバトル
皆川先生はスプリガンのときから、既にバトルの描写が突き抜けていると思います。
迫力があり、かつ派手で見応えがあります。
この作品はARMSの形状が変化するので、スプリガンやD-LIVE!!よりも派手になっています。
挫折と葛藤の連続
巨大な組織と戦っている為、次々と窮地に立たされます。
その中ではうまく切り抜けられず、挫折や葛藤を生み出していきます。
「力」という暴力に頼りたいという思いと、
それに頼らない意思の中で揺れ動く様子は、読者をも巻き込むほど緊迫していきます。
そんな中で、それぞれが成長するのも、この作品の面白さの一つになります。
雰囲気は暗め
話の展開上、仕方がないのですが全体的に雰囲気は暗めです。
もちろん、ギャグパートもあるのですが、
ほとんどはシリアスで葛藤が主になる作品になっています。
ズル猫的にはARMSも、もちろん好きなのですが、
明るさがあるD-LIVE!!の方が爽快感があって、好きですね。
意外な繋がり
余談ですが、この作品に出てくるコウ・カルナギというキャラは、
テラフォーマーズに出てくるジョセフ・G・ニュートンの祖先という設定があります。
漫画を越えて設定が繋がっているというのは、なんとも夢がありますね。
まとめ
過去から現代へと繋がる伏線やストーリーラインや、迫力あるバトルが見所になります。
派手なバトルだけではなく、深い葛藤や挫折が描かれているので、
全体的にはシリアス度が多く、やや暗めな雰囲気の作品になっています。
ただ、気を抜いて読めないので、時間があるときにゆっくりと読むことをお勧めします。
また、すぐに読み返せるようにしておいた方が、より楽しめるかと思います。
評価
ストーリー:☆☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
伏線:☆☆☆☆☆
バトル:☆☆☆☆☆
おすすめ度
おすすめ度です。
☆☆☆☆
記事内で出てきた作品の感想も書いてます。
合わせて読んでいただけると嬉しいです。
D-LIVE!! 感想
からくりサーカス 感想
テラフォーマーズ 感想
ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。