コナンに負けず劣らずの名作　YAIBAの感想と評価

今回の感想＆評価させていただく作品は『YAIBA』です。

YAIBAとは？

日本一の剣豪を目指す主人公が、様々な敵と戦う話です。

基礎情報

巻数：24巻　完結
掲載雑誌：週刊少年サンデー
掲載時期：1988年～1993年
作者：青山剛昌
作者の他代表作
　名探偵コナン　
　まじっく快斗

感想

言わずと知れたビックタイトルの作者

国民的なアニメとして君臨する「名探偵コナン」の青山先生の作品です。
「名探偵コナン」は幅広い年齢層のファンがいて、毎年映画を放映しています。

YAIBAはアニメ化されたとはいえ、コナンと比べると知名度は低いですね。
ですが、ズル猫はコナンよりもYAIBAの方が好きです。
内容的には新しいオリジナルの敵も作りやすいですし、映画化もして欲しかったですね。

余談ですが、コナンの方で出てくる仮面ヤイバーですが、YAIBAの方でも出てきます。
もちろん、あのような仮面ではなく、特殊な仮面を被っていますが。。。
どんな形で登場するか、探してみるのも面白いと思います。

王道バトル漫画

YAIBAは次々と強敵が現れ、倒していくという王道な流れです。

王道と書くと、内容が単純と思われがちですが違います。
確かに王道はよくあるになりがちで、既視感が出やすいです。
王道は基本で使いやすいイメージですが、
完全に逆で、王道を使いこなすのはかなり難しいです。
先ほども書きましたが、既視感が出やすいからです。

話が逸れたので、戻します。
YAIBAは王道ですが、盛り上げ方が物凄く上手いです。

基本的には強敵が現れ、修行し、それでも勝てない相手に
新たな能力が目覚めて倒すというものです。
展開的には幽遊白書が近いかもしれません。

ですが、軽いタッチの雰囲気の中、負けた時の挫折もしっかりと描かれています。
この強弱が作品をグッと引き締めています。
こういうところが、王道ながらも読者を飽きさせない秘訣ですね。

バトルが派手

剣という題材は「斬る」や「突く」など、動作が限られてくるので
戦い方が一辺倒になりそうですが、YAIBAはこのあたりを工夫しています。

まずは剣を使っての剣術としての必殺技ですね。
修行や戦いの中でドンドンと個性的な必殺技を編み出していきます。

次に剣自体の能力です。
刃が使う剣には、様々な能力を付随することができるという設定です。
これは本当に上手い設定ですね。
同じ剣を使っているのに、能力を代えられるので読者を飽きさせません。

今度はどんな能力か、というので読者を引き付けられます。

剣の能力だけでも、かなり派手なのですが
それに必殺技も組み合わさっていくので、バトルシーンが派手で格好よく盛り上がります。

最後まで強敵として君臨するライバル

これはバトル漫画では珍しいのですが、
最初に出てきたライバルが最後までライバルとしての位置を保ち続けます。

大抵のバトル漫画では、一度主人公に負けたライバルは
仲間になるか、かませ犬として使われ、哀れな存在になってしまいます。

ですが、YAIBAではライバルと共闘することはあっても、
決して馴れ合わず、最後まで主人公の壁として立ちはだかります。

バトル漫画はどうしてもインフレさせていかないと盛り上がらないので、
前の戦いでの強敵をも、あっさりと倒してしまうような敵を出さないとなりません。
そうなると、どうしても仲間にするかかませ犬に使わざるを得なくなる展開が多いです。

YAIBAは主人公と共にライバルも強くなっていくので、敵が強くなっても、
ライバルが弱く感じることもなく、強敵として存在したままでいられるという感じです。
これはライバルキャラの立て方が、とても上手いから出来る技ですね。

コナンのラブコメの原点？

YAIBAはバトルだけではなく、ラブコメ要素も入っています。
主人公とヒロインはお互い好きだとわかるのに、それをあまり表に出さず、
絶妙な距離感を保っています。
そして、ここぞというときに、出します。
この辺はコナンでも見られる流れですね。
コナンの原点はYAIBAにあるのかもしれません。

ですが、欠点としては背丈が合っていないんですよね。。
ヒロインよりも主人公の刃の方が、かなり背が低いです。
ですので、ラブの部分がいまいち、引き締まらないところがあります。

コナンでも、蘭とコナンは身長差があるので、ちょうどあのイメージです。
コナンの方は、新一は同じ高校生で背丈も同じなので
新一に戻った際は、蘭とつりあいますが、YAIBAではそうではないので
どうも盛り上がらない、という印象を受けるかもしれません。

有名な剣豪が勢ぞろい

主人公が日本一の剣豪を目指しているということもあり、
馴染みがある剣豪も登場します。
宮本武蔵や佐々木小次郎、柳生十兵衛はもちろん、弁慶や石川五右衛門あたりも出てきます。

宮本武蔵などは、史実のときからずっと生きているという、
とんでも設定ですが、とてもいい味を出しています。

仲間がちょっと弱い

コナンの方では、平次や灰原などの主要キャラも活躍します。
ですが、YAIBAでは、有名な剣豪が仲間になりますが、実力差が出すぎてしまうので、
後半は足止め程度にしかなりません。

仲間というより守るための枷っぽい立ち居地になってしまいます。

キャラクターとしての魅力があるのに、その辺は少し勿体無いかと思いました。

まとめ

王道のバトル漫画として、かなり面白いです。
ラブコメや、主人公の挫折や葛藤なども描かれているので、
ズル猫の同じ世代である30代、40代のあなたにも、きっと楽しんで貰えると思います。

評価

ストーリー：☆☆☆☆
キャラクター：☆☆☆☆
伏線：☆
バトル：☆☆☆☆☆

おすすめ度

おすすめ度です。
☆☆☆☆☆

記事内で出てきた作品の感想も書いてます。
合わせて読んでいただけると嬉しいです。
幽遊白書　感想

ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。