ラーメン発見伝、らーめん才遊記の作者、河合単先生の漫画です。
らーめん才遊記の続編となってますが、主人公がゆとりから芹沢達也に変更になってます。
芹沢達也は人気ですからね。
「ヤツラはらーめんを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ」というセリフは何となく聞いたことあるんじゃないでしょうか。
率直な感想
芹沢達也は名わき役というキャラクターだなと思いました。
美味しんぼでいう、海原雄山的ポジションのキャラクターでしょう。
何が言いたいかというと、主人公にはあんまり合わないんじゃないかと。
時々、登場してはピリッと良いことを言うくらいが丁度よいくらいで、主人公としては魅力は出しづらい印象を受けました。
主人公というのは話の構成上、葛藤を抱えるものです。
つまり悩みながらも四苦八苦して突き進んでいくキャラクターになります。
わき役だったときの芹沢達也は、強キャラとして常に絶対的な自信と実力を持ち合わせたキャラクターでした。
自信に満ち溢れ、核心を突くセリフをさらりと言うことが魅力の一つだったのではないでしょうか。
ですが、今回は主人公として弱い部分、悩む部分が見える形になってます。
最初から、らーめんに対する情熱を失っているところからスタートします。
正直に言って、あまり見たくない姿でした。
ただ、1巻はその情熱を取り戻すという、らーめん勝負をするということ流れは面白かったです。
ですが、勝負のらーめんを作るためのアイディア出しの部分は、理論的なうんちくが多く、らーめん才遊記のゆとりのときよりも、奇抜なものではなかったのはちょっと残念でした。
しかも、結局は美味しいところをゆとりに取られてしまうのも、芹沢達也の落ちぶれをさらに引き立たせてしまっている感じがします。
(それにしても、ゆとりが凄い嫌なキャラになっているように感じたのは気のせいでしょうか……)
今回のらーめん再遊記ですが、1巻は勝負ということで盛り上がりはあるのですが、2巻はどこに向かおうとしているのかがいまいちわかりづらいストーリー展開になってます。
作者が書きたいというより、依頼があったから書いたような気がしてなりません。
芹沢達也が人気なので、主人公にして新作を出しましょうと打診されたんでしょうかね……。
正直、「銀平飯科帳」を止めてでも描くものかな……と思いました。
ですが、やはり要所要所で芹沢達也節が出るので、芹沢達也が好きであれば是非、読んでもらいたい作品です。
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