【漫画】終末のワルキューレ 感想 若干のネタバレ有り

今回はアニメ化にもなった終末のワルキューレの感想を書きたいと思います。

人間が神々に挑む、というのが終末のワルキューレの内容になります。
13人の代表を出して、1対1のタイマン勝負で7勝した方が勝ちという勝負です。

人間たちの代表は歴史上の人物です。
中には伝説上の人間でアダムもいたりします。

人間側の代表は下記の13人です。

呂布奉先
アダム
佐々木小次郎
ジャック・ザ・リッパー
雷電為右エ門
始皇帝
レオニダス王
ニコラ・テスラ
沖田総司
グレゴリー・ラスプーチン
ミシェル・ノストラダムス
シモ・ヘイヘ
坂田金時

そして、神々の方は下記の13人になります。


トール
ゼウス
ポセイドン
ヘラクレス
シヴァ
釈迦
ロキ
アポロン
スサノヲノミコト
毘沙門天
アヌビス
オーディン
ベルゼブブ

人間側のチョイスがなかなか捻ってます。
宮本武蔵ではなく負けた方の佐々木小次郎を持ってくるところや、殺人鬼のジャック・ザ・リッパーがいるとか、なかなか新しい切り口です。

神様と人間が戦うというのは今までもありますが、その場合は人間側が大人数で神を倒すというよう感じになることが多いのではないでしょうか。

タイマンの1対1というのは珍しく、新しかったので一気に話題になり、人気になったのではないでしょうか。

バトルは一進一退で面白いです。
神も人間もキャラクターがしっかりと作られています。
人間側はワルキューレという半神が神器に変形し、それによって神に傷つけることが可能という設定です。

人間側はこの神器の能力を駆使して神々に挑んでいきます。
バトルは盛り上がって、1戦1戦が名勝負で面白いです。

ですが、この設定は大きな欠点も含まれています。

まずは毎回、新キャラ同士の戦いが繰り広げるというところです。

確かに読者は人間側を応援するというのがあると思います。
オリンピックやワールドカップなどは、日本を応援するみたいな感じですね。

ですが、毎回、思い入れがないキャラが戦っていくので、たとえ負けたとしても、「あー、負けちゃったのか」という感じで、そこまでショックを受けないです。

毎回、戦いながらキャラ立てをしていかなくてはならないので、戦闘自体がどうしても助長になってしまいます。

ありえないんですが、ワンパンで倒して「こいつは強い!」ということもできない構成です。

もちろん、負けた方は消滅してしまい、勝った方は生き残るという形なのですが、勝ったキャラも、もう戦えないというのがあるんですよね。

他のバトル漫画の場合は、トーナメントの場合は勝った方がまた戦う、つまり勝った者同士で戦うということで、すごく盛り上がっていきます。
キャラ自体は、前の戦いで立て続けることができるので、読者のファンも付いていきます。

刃牙のトーナメントでも、烈海王や渋川、ジャックなんかは新キャラでしたがトーナメントを通して人気キャラになりました。

ですが、終末のワルキューレは勝ってももう戦わないので、ある意味使い捨てになってしまうのが勿体ないですね。

しかも、新キャラ同士が戦うのを13回繰り返すというところで、読者に飽きられてしまうという危険があります。

どこかで、恐らくタッグ戦とかなどの変化を付けてくるのではないでしょうか。
実際、本編とは違う部分で組んで戦うという話が入ってきてます。
ただ、これはあくまで場外乱闘で、勝負には関係ないので緊迫感はなくなってしまうのですが。
ここで代表が傷ついてしまい、不利になるという展開が考えられますが、それが許されてしまうなら、裏で神を襲っていけばいいという、いわば何でも有りになってしまいますので、危険な展開かなと思います。

もちろん、他の漫画でも5対5マッチみたいな、1回戦って終わりという形式の勝負の漫画もありますが、その場合は、戦う前にあらかじめキャラ立てした後で戦う形になるので、ファンが付いたキャラが戦うので盛り上がるというわけです。

終末のワルキューレも代表の人間を集めるところからやれば、少しはキャラ立てできたかもしれませんが、そこまで悠長に描く暇はなかったのでしょう。

集めるところからやっていたら、下手したら本編が始まる前に打ち切りになる可能性もありますから。

これだったら、代表を7人くらいにして、代表が残り0になるまで戦うというルールにすればいいのにな、と思いました。

つまり、勝った方はまた戦えるというルールです。
勝ち抜き戦ではなく、勝ったら連続で戦うもよし、一回下がって傷を癒すでもよし、という形です。

そうすれば、キャラ立てもしつつ勝ったキャラはまた戦うということで勝負にも緊迫感が出そうかな、と素人ながらに考えてしまいました。

それでもバトルは盛り上がって、勢いがあり、とても面白いです。
バトル物が好きであれば、是非是非、読んでみてください。

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