今回はアニメ化もされる王様ランキングの感想を書いていきたいと思います。
上手く言葉を話せない王子が、王位継承することになり、暗殺されかけるという話です。
この漫画はよく広告として出ていたので気になって読んだという経緯です。
読む前は言葉を上手く話せない王子が王座を目指して、家臣を揃えて成りあがっていく話だと思ってました。
ですが、読んでみたらバトル物で、戸惑いました。
……正直に言うと、私的にはこれは微妙だと思いました。
独特な画風なのは全然いいのですが、正直に言って漫画として見た時のバトルの迫力が圧倒的に足りなく感じました。
バトル漫画にしてはバトルのコマも動きがあまりなく、見せコマの大コマで倒すという場面ば多いです。
最後の決着のコマが大コマで派手に見せるというのはいいと思います。
ブリーチや聖闘士星矢などがその方式を使っていることが多いです。
ですが、どちらも決着まで白熱したバトルを描いていて、最後にドカンと派手に決着というのは見ていて胸が熱くなります。
ですが、この作品は通常の戦いの部分が盛り上がっている感じがありません。
おそらく、作者さんはあまりバトル物が得意じゃないんじゃないですかね。
それであれば、バトル物ではなく戦略で魅せていく方向にした方がよかったんじゃないかって思いました。
しかも、バトル物なのに主人公が戦えるようになるのがかなり遅いです。
主人公が強くなるまでは、延々と主人公の周りのキャラばかりが戦ってばかりです。
主人公が一向に戦わないので、当然、視点は主人公ではありません。
つまり主人公なのに出番が極端に少なかったりします。
これでは主人公に感情移入することが難しくなっていきます。
また、キャラクターにも読んでいて違和感がありました。
主人公がどうして王座につきたいのか、王様として立派になりたいという動機がよくわかりません。
上手くしゃべれないせいで、主人公の王子の気持ちが伝わってきません。
底なしの善人というのは、主人公でよくある話なのですが、「相手を信じる」という根底にある熱い思いが伝わらないので、「善人」というより「ただの馬鹿」にしか見えないです。
さらに王女が自分の息子よりも、血の繋がらない主人公のことを大切にしているという部分も正直、腑に落ちません。
王位継承権の順番的には主人公の方が上で、王女から見れば主人公がいなくなってくれれば自分の息子が王になれるという状況は、どう見ても主人公の敵になるのが自然かと思います。
そして、主人公周りのキャラクターなのですが、ストーリーの構成がひっくり返す(〇〇だと思っていたが実は●●だった)ことが多いので、一体、何が本当の想いかがわかりづらいです。
最後に「王様ランキング」という設定がほとんど活かされてないような感じがします。
どういう物語にしたいのかが、わからず迷走しているのかなと読んでいて感じました。
正直、自分的には微妙な作品で、お勧めはできないです。
ですが、アニメは人気みたいなんですよね。
…自分の感覚がおかしいんですかね。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。