今回はあだち充先生の虹色とうがらしの感想を書いていきたいと思います。
あだち充先生といえば、野球漫画というイメージがあるかと思いますが、この作品は数少ない、野球漫画ではない作品になります。
内容は異母兄弟たちが亡き母親のお墓参りの旅をするうちに、強大な陰謀に巻き込まれていくという話です。
いわゆる旅ものになっています。
世界観的には江戸時代によく似た、地球とは違う星の話です。
ただ、ほとんど江戸時代という感じなので、あまり気にしなくてよいかと思います。
史実ではないが、ほぼ地球での話と大差はありません。
読者には最初からこの兄弟たちの父親が将軍だとわかる構成になってますが、漫画内の兄弟たちは、いったい誰が自分たちの父親なのかを探る旅でもあります。
また、旅の途中で兄弟の中に、兄弟ではない、つまり異父兄弟がいるのではないかという話も出てきて、それは兄弟の中で誰なのか、というところにも焦点が当てられます。
ストーリーの雰囲気はあだち充先生らしく、ギャグテイストでありながらも、閉めるところはビシッと閉める、とてもいい感じになってます。
戦闘描写もあるのですが迫力のあるバトルになってます。
また、話の展開も次々と起こる事件に、ハラハラドキドキさせられます。
他のあだち充先生の作品と比べて、読者サービスは少なめですが、基本のストーリーが面白いのでそんなところは気になりません。
キャラクターも全員が一癖も二癖もあるキャラばかりで、見ていて本当に面白いです。
11巻まで出ているのですが、正直もっと続いて欲しかったです。
野球漫画以外でも、とても面白い話を描けるのに、なぜ野球漫画ばかりを描くのかが不思議です。
(中には超能力ものを描いて爆死していたものもありましたが…)
虹色とうがらしはあまり知られていない、隠れた名作です。
もし、読んだことがないのであれば、かなりお勧めですので、是非、読んでみてください。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。