バトル(少年誌)

【漫画】シャーマンキング 感想 ネタバレ有り

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今回は2回目のアニメ化されるシャーマンキングの、漫画の方の感想を書いていきたいと思います。

シャーマンキングはジャンプで連載されていたバトル漫画です。
一時期、かなり話題になっていることとアニメ化で名前だけでも知っている人も多いのではないでしょうか。
そして、プリンセスハオという言葉もなんとなく聞いたことあるかもしれません。
これは終わり方が斬新すぎるということで話題になりました。
このことに関しては後述します。

シャーマンキングに関しては、最初に結果を言うと「途中まではお勧め」になります。

ここから詳しい感想を書いていきますが、ネタバレしますので、ご注意ください。

シャーマンとついていることから、この作品は幽霊と、それを扱うシャーマンが協力して戦うという設定になっています。
当初はシャーマンに幽霊を憑依させることで、幽霊の力(技術)を扱うことができるという形でした。
確かに、面白い設定でしたが、その時点では人気はそこまでは上がっていない印象でした。
ここはおそらく、「主人公が関係なくなってしまう」という弱点が孕んだ設定だったからでしょう。

主人公のシャーマンの体に憑依させるとはいえ、結局のところ、強さは「幽霊の強さ」に依存してしまうところです。
多少はシャーマンの方が特訓することで筋力や運動能力を上げるということはできますが、技などの重要な部分は「幽霊」の方の強さになってしまいます。
そうなってくると、主人公であるシャーマンの強さはあまり関係ないなくなってしまい、ある意味バトルにも関係なくなり、なにより「どうやって強くなるのか?」という壁にぶち当たってしまいます。

そこで、武井先生が考え出した設定が「オーバーソウル」という方法です。
これはシャーマンが持つ「巫力」により幽霊を「武器」に憑依させて「具現化」させるという設定です。

これにより、戦うのはシャーマンである主人公になりますし、強くなるためには「巫力」を上げたり、シャーマンの方が「必殺技」を作ったり、「直接、主人公が強くなることで、強くなる」という方式が成り立ちます。

一気に主人公がバトルの中心になることで、読者が主人公に感情移入できるようになりました。
この「オーバーソウル」の設定が出て来た頃から人気が爆発的に上がってきた印象です。

私自身もこの「オーバーソウル」が出て時の頃は夢中で読んでいました。

そして、バトル漫画と言えば「大会」です。
もちろん、シャーマンキングも文字通り、キングを決めるための大会が始まります。

大会はチーム戦で、当初は主人公のチームメンバーが微妙な印象でした。
どちらかというと、主人公のライバルの方のチームの方が魅力的なキャラが揃っていたような感じでした。
(好みはあると思いますが。。)

確かに、後半で主人公とライバルのチームを戦わせたかったという目的があったと思いますが、もう少しこう……なかったんですかね?
振り切って、幽遊白書でいう幽助と飛影が一緒のチームだったように、主人公とライバルを一緒のチームにして、死闘を潜り抜けるという展開だったら、また違っていたかもしれません。

このような書き方をしたことで、何となく察していただけると思いますが、大会が進むに従って、徐々に人気が落ちて行ったように感じます。

私が思う、人気が落ちて行った原因は「死」についての概念の扱いを間違えてしまったことだと思います。

シャーマンということで、「死ぬと巫力が上がる」という形にしてしまったのです。
普通は死ぬということはキャラクターが退場してしまうということで、最大限に緊張する場面です。
「ヤバい、このキャラ死にそう」となれば、ドキドキしてページをめくるのが早くなっていきます。

ですが、「死ぬと強くなる」としてしまったので、キャラがピンチになっても「あー、これで強くなるのか」というふうになり、最大のハラハラの場面が気の抜けた、緊迫感のないシーンになってしまいます。
そして、強くなるための修行も「ある意味何回も死ぬこと」になってしまい、それは読者が「できない」ことなので、感情移入が出来なくなってしまいました。

ラスボスが何度も輪廻転生をしていることで、強大な巫力を手に入れているという設定なので、どう対抗するかというと、「何回死ねるか勝負」ということになってしまいます。

こうなると、弱くて死んだら強くなるという方式になり、勝負自体がどうも茶番のような感じになってしまい、盛り下がってしまう感覚がするのではないでしょうか。

まとめると「オーバーソウル」の設定で盛り上がり、「死んだら強くなる」という設定で盛り下がってしまった作品なのかなと思います。

最終的には打ち切りとなってしまい、最後のページで、なぜかラスボスの性別が変わり女の子になったことで「プリンセスハオ」という伝説が生まれたという流れになります。
武井先生は打ち切りには相当不満だったみたいなので、仕返しというつもりで、そういう描写にしたのかもしれません。
……ですが、それは編集部への仕返しにはなりませんよね。
逆に読者に対して不誠実な気がしてしまいます。
(意図として全然違うかもしれませんが。。)

なので、上でも書きましたが、「途中まではお勧め」という形になります。
オーバーソウルが出てきて、大会の途中までの死んだら強くなるという設定が出て来るまでは本当に面白いです。
主人公もいいキャラしていますし、ヒロインも斜め上な感じでとても好きです。
ちょっと変わった、熱いバトルが好きであれば、是非お勧めですので、読んでみてください。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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