今回は陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!の感想を書いていきたいと思います。
THE MOMOTAROHやリベロの武田の作者である、にわのまこと先生の作品になります。
また、陣内流柔術流浪伝 真島、爆ぜる!!の前編に当たる作品にもなりますね。
いきなりネタバレになってしまいますが、すっとばす‼の方は打ち切りになってしまってます。
凄い好きだったんですけどね。
結論から言うと、私的にはお勧めの作品になります。
にわのまこと先生はTHE MOMOTAROHからハマって読んでいたのですが、その流れで真島くんも読みました。
にわのまこと先生のギャグが、私的にはかなりのツボでTHE MOMOTAROHは、笑いながら読んでました。
ノリ的にはパプワくんの柴田亜美先生に似た王道の派手な笑いという感じです。
決して下品ではなく、馬鹿なキャラが全力で馬鹿をやるというのは、本当に好きでした。
話が逸れました。
真島くんの話に戻します。
真島くんはモモタロウよりもバトルの方により重きを置いた作品になります。
モモタロウでは戦いの途中でもドンドンギャグが入ってきますが、真島くんの方はバトル中は真剣に戦うという感じで緊迫感がある戦いが楽しめます。
真島くんは柔術という、当時は結構珍しい格闘技に目を向けた作品でした。
グレイシー柔術などが流行った頃ですからね。
柔術という部分の認知も広がっていたので、違和感なく読めましたね。
打撃あり、寝技あり、と何でも有りという格闘技を身に着けた、主人公の真島が色々な格闘技に挑んでいきます。
この辺の流れは修羅の門に似ていますが、真島くんは強さ的にはまだまだ未成熟で、修行しながら強くなっていくということで、ジャンプに合う流れだったかと思います。
最初は空手の大会に出るということで、寝技が使えないという不利の中、ルールギリギリの使える技を駆使して戦っていく流れは見ていて、とてもドキドキしました。
また、オリジナルの柔術ということで、技もオリジナルで、「鉄菱」なんかは真似しやすい技で、大人気になっていれば流行ったんじゃないかなと思います。
(実際に真似をして、指の関節を痛めたのは内緒です)
上でも書きましたが、空手の大会は反則的な強さを持つ空手家とのリベンジマッチをするために、ボロボロになりながらも勝ち上がっていく姿は、やっぱり少年漫画ということで熱かったですね。
この展開は王道ながらも、最後まで盛り上がっていたかと思います。
その次の展開ですが、今度は柔道の方にいきます。
柔術なので、投げ技という部分で今度は戦っていきます。
ここも始まりの部分は面白かったです。
空手の大会で出て来たキャラが柔道の前にやられていくというのは、噛ませ犬的な展開ですが、それでもやっぱり盛り上がっていて、読んでいて止まりませんでした。
ただ、この柔道との対決なのですが、いきなり、柔道のボス的な相手と一騎打ちという展開になりました。
空手の大会ではボロボロになりながらも、ボスと戦うまでに何とか勝ち抜いていくということで、徐々に盛り上げていくという感じだったのですが、今回は一気に一対一の対決です。
空手の方と比べて、ボス戦が味気ない感じがしました。
因縁の対決にしようとして、色々とボスが動いていたというのがありますが、逆にボス自身が動いてしまうと、どうも小物感が出てしまいますよね。
ボスはやっぱり、ドッシリと動かずに相手が来るのを待つ方が大物感が出ますよね。
たぶん、2連続で大会というのは「またか」となるので避けたのだと思いますが、せめて、なんでも有りルールの「5対5マッチ」みたいな感じにして、ボスと戦うまでの盛り上げを丁寧にしてほしかったかなと。
ただ、柔道編自体が、読者の反応が悪く、すぐに終わらせたかったというのがあるかもしれません。
そして、その戦いの後にはかなり大きな、裏社会が関わる大会に突入していきます。
この戦いというのは、どちらかというとボクシングのように対戦者が決まり、〇日後に試合、という方式で、都度、戦う相手を研究して戦っていくという、トーナメントとはまた違った面白さの戦いになっていきます。
ただ、この辺りから人気が落ちて来たのか、暗雲が立ち込めていきます。
急展開が続き、ライバルとの伏線も回収できずに打ち切りとなってしまいました。
私的には凄い好きだったので、残念でならなかったです。
ウルトラレッドを思い出しました。。
今更ながら、なぜ、打ち切りになってしまったかと素人ながら考えてみたのですが。。
一番は『地味』だったということがあるかもしれません。
ジャンプのバトルといえば、派手な必殺技の応酬というのがあると思います。
真島くんは、ややリアル寄り?ということで、普通の人間でも頑張れば?出せる技が多かったです。
中には奥義ということで、無理な技もありましたが、大体は人間の動きの範囲内の技ばかりでした。
そうなると絵的にはどうしても地味に見えてしまうというのがあるかもしれません。
ジャンプなので尚更かもしれません。青年誌だったら、また、違ったかもしれませんが、青年誌だったら、もう少しリアルの方に寄せないといけないかなと。
次に、ヒロインの存在かなと。
真島くんのヒロインは、なんとライバルの方が好きなんですね。
何かと主人公である真島ではなく、ライバルの方を応援してしまいます。
設定的にヒロインとライバルは幼馴染なので、しょうがないといえばしょうがないのですが、読者は真島に感情移入するものなので、自分も相手にされていないという嫌な感覚を覚えます。
スラムダンクの晴子もそうなんですけどね……。
晴子はそこまで嫌味な感じは出てなかったんですけどね。
純粋に花道を応援していたというのがあるからですかね?
とにかく、ヒロインの存在が微妙な感じがしました。
そして、最後にギャグ要素が少なくなっていったというところかな、と思います。
ここは個人的な感想に引っ張られてしまうのですが。。
後半にいくにしたがって、シリアスなバトル展開に重点が置かれたせいで、にわの先生の強みで会ったギャグの要素が少なくなっていったというのもマイナス面に働いたのではないかと、勝手に想像しています。
ただ、真島くん自体がモモタロウと違い、がっつりとギャグを入れれるタイプの漫画ではなかったというのもあるのですが。
とはいえ、私的には最後まで面白く読んでいた作品でお勧めの作品になります。
私はまだ爆ぜるの方を読んでいないの、近いうちに読みたいなと思っています。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。