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【漫画】100万の命の上に俺は立っている 感想

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今回はアニメ化にもなった、100万の命の上に俺は立っているの感想を書いていきたいと思います。

いきなりですが、結果をまずは書きたいと思います。
この作品は正直に言って、物凄く好みが分かれるのではないでしょうか。
好きな人は本当に好きでしょうし、嫌いな人は1巻を読むのもつらいでしょう。

では、私はどうかというと、後者です。
なので、私的には全くお勧めできません。

それでは、私的に引っかかったところを書いていきます。

100万の命の上に俺は立っているなのですが、おそらく、「なろう系」と思っている人が多いのではないでしょうか。
ある意味、転生というか、異世界物ですし、女の子が多くて主人公が意味なく惚れられるというハーレム状態です。
なろう系のテンプレートな感じですね。ですが、なろうからの漫画化ではなく、「別冊少年マガジン」で連載されています。

ここが最大の好みが分かれるところでしょう。
なろう系が好きという場合は、結構、雰囲気や展開も似ているかと思うので、ハマるのではないでしょうか。
ですが、合わない人はとことん合わないです。

単に、「なろう系」だから、というわけではありません。
私も「なろう系」でも、好きな漫画はあります。
以前、紹介させていただいた「蜘蛛ですが、なにか?」はとても面白いと思いました。

話が逸れそうなので、戻します。

まず、何が引っかかるかというと、主人公を好きになれません。
この作品はひたすら「主人公を持ち上げるため」のストーリー展開が多いです。
ある程度は仕方ないと思います。
逆に主人公が活躍しない漫画は面白くないですからね。

ただ、主人公に都合が良過ぎるのは、ご都合主義に見えてしまいます。
なろう系でよくあるのは、転生した時に「チート能力」をもらい、その能力によって強いというのは、雑ですが筋は通ってます。

ですが、この作品の主人公は何の特殊な能力をもらったわけではなく、何の訓練を受けたわけでもなく、唐突にゴブリンを肉弾戦で倒してしまいます。
え? なぜ? となります。ぽかんとなります。
「なんで強いんですか?」と聞いたら、「主人公だからです」と返ってきそうな展開です。

この時点で、もう萎えました。

そして、主人公の性格も好きになれません。
妙にドライな性格を気取っているように見えます。
なんでしょう。
女の子にも興味がなさそうにしていて、世の中を達観していて、つまらない日常は逆に壊したいという性格です。
しかも、女子から告白されるかもしれない、と考えるところも、中学生時代の男子が考える「痛々しいあるある」ですね。
確かに、中学生とかは、これが格好いいと思う時期があるでしょうから、ある意味リアルかもしれません。

ですが、一生懸命に頑張る女子に対して、「使えねー」とか言ってしまうのは、格好悪くないですかね。
男子も女子も対等に扱うところが良いんですかね?
ただ、男子と話している場面がないので、本当に対等なのかがわからないですが。。。

あと、妙に頭が良さそうな雰囲気を出すのも、なんか読んでいて痛々しかったです。
戦いの途中で、レベルが上がってジョブチェンジをするというシーンがあります。
強い敵に追いかけられていて、その途中でゴブリンを一体見つけて倒し、レベルが上がるという流れです。
本人は「賭けに勝った」と言いますが、なぜ、後一体でレベルが上がるのがわかってたのかが不思議ですし、それにあと一体でレベルが上がるのを知ってるなら、レベル上げてから行けよ、と思いました。
命が掛かっているのに、ちょっと不用意過ぎませんかね?
そんな感じなのに頭がいいという雰囲気を出すのはちょっとなぁ……という感じです。

なので、そういう部分を見て総合的に、私にはこの主人公は合わなかったです。

それと、コロコロ、異世界と元の世界を行き来するのも、物語の進むスピードが遅くなるだけな気がします。
例えば、元の世界で覚えた知識を異世界で使うとか、道具を一つ持ち込めるなど、現代に帰る意味があればいいのですが、特に見当たりません。
仲間の女の子と出会うというのが元の世界でありますが、それ、異世界でやればよくないですかね?
普通に元の世界に帰れるので、この手によくある(なろう系にはないですが)「帰れない」という危機感がありません。
命が掛かっているのに、まさしくゲーム感覚で行動してます。

ただ、設定はすごく面白いと思いました。
死んでもすぐに生き返れられる、そして、その生き返るまでの秒数がレベルが上がるに従って増えていく、というのは正直、なるほど、上手い!と思いました。

レベルを上げると強くなる半面、死ぬと生き返るまでに時間がかかるというジレンマが生まれます。
ここをもう少し使って戦えば、面白いのにと思いました。
例えば、自分の能力は使えないので、あくまで「ゾンビアタック」を主軸にして「あえて自分はレベルを上げない」とかすれば、面白いかもです。
なので、主人公がダメージを与えて、女の子が止めを刺すとかで、女の子はドンドン強くなる半面、主人公はゾンビアタック要員なので、レベルを上げないようにしているので、女の子との強さの差が広がっていくとか。
もっと、色々できたのではないかなと思いました。

まとめますと、「なろう系」が好きなのであれば、きっとハマるでしょう。
逆にあまり好きではない場合は、お勧めはできません。
アニメになったからと言って、不用意に手を出さないことをお勧めします。
まずは漫画かアニメの1話を見て、いけそうであれば進むという感じが無難かと思います。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

100万の命の上に俺は立っている(1) (講談社コミックス) [ 奈央 晃徳 ]

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