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【漫画】監獄学園(プリズンスクール) 感想

今回はアニメ化にもなった監獄学園(プリズンスクール)の感想を書いていこうと思います。

この作品は結構、人を選ぶ作品かと思います。

最初に結果を書きますと、私的には途中まではかなりお勧めになります。

それではどの辺が面白いのか、なぜ途中までお勧めなのかを書いていきます。

まず、この作品は結構、「性的表現」が強いです。
いわるゆる「エロい」です。
割と露骨な読者サービスが満載、とった感じなのでそこが苦手な人は1巻を読むのも辛いと思うので、お勧めできません。
逆にそこが好きというのであれば、絵柄も綺麗なので、それだけでもハマるくらいのクォリティがあるかと思います。

作品の内容としては、共学化したばかりの女子高に5人の男子生徒が入学するというものになります。
どこのエロゲー?という結構、ベタな設定です。
ただ、ベタだからこそ、面白いと思います。
正直に言って、どういう形で、女の子の中に男が数人いるかという状況を凝ることにあまり意味はないかなと思います。
斬新であることに越したことはないのですが。。

とにかく、大勢の女の子の中に、たった5人の男子ということで、天国と思いきや、肩身が狭いという状況です。
そんな中、主人公たちは女子風呂を覗いたことがバレて、学校に収監されるという流れになります。

この作品の新しいところは、収監するのが女子生徒で、収監されるのが男子生徒というところですね。
同じ学生という身分ですが、看守と囚人という力関係があるという形になります。

この作品はギャグ漫画なので、このシチュエーションはかなり合っているかと思います。
主人公たちはもちろん、看守の生徒会の女生徒たちも、どこか抜けている特徴的なキャラクターです。

ギャグ漫画で監獄の話となると、緊張感が出ないのではないかと思うのですが、そんなことはありません。
ギャグの中にも、しっかりと緊迫感を出してくるところがこの作品の凄いところです。

囚人の話と言えば、もちろん、「脱獄」がつきものです。
主人公たちも当然、脱獄をもくろむわけです。
その脱獄までの攻防が、結構、手に汗を握る展開で、読む手が止められません。

「約束のネバーランド」とはまた違った、緊迫感があって面白いですね。

ここまでは面白いと思うところを書きました、次はなぜ「途中までしかお勧めできないのか」について書いていきます。

囚人ものの宿命としては、やっぱり「脱獄するまでが面白い」というものです。
監獄というタイトルが付くことからも、このお話は脱獄することを前提で始まった漫画です。
なので、脱獄までのプロセスが本当に面白いです。

ただ、やってしまいがちなのが、脱獄した後も話を続けることです。
おそらく、この作品は脱獄までのストーリーが面白かったため、かなり人気が出たのだと思います。
ここで終わらせてしまうのは勿体ないと思うでしょう。
ではどうするか?
パターンとしては2つ考えられます。

1つは脱獄自体を引き延ばしていく。
これは1度は失敗させて、「今度こそは!」ということでとりあえず引き延ばすことが可能です。
ただ、この手法は読者に飽きさせる危険性が高いです。
それもそのはずですね。
方法は違うにしても、「同じようなことをする」のですから。
さらにこの方法は引き延ばした感がでやすいので、あまり、この展開の漫画見ない気がします。

そして、もう1つは脱獄してからも話を続ける、というものです。
上でも少し書きましたが、このパターンを取ったのが「約束のネバーランド」です。
また、漫画ではないですが、海外ドラマの「プリズンブレイク」も同じ構成でした。

この手法を使えば、読者に飽きさせずにストーリーを展開させることができます。
つまり、引き延ばし感も出ないですし、新たな展開にすることもできるので、新しいストーリーを展開させることができます。

ただ、この手法が必ずしも良いかと言えば、そうではありません。
この手法の最大の弱点は「ジャンルが変わってしまう」という部分です。

つまり、脱獄してしまった時点で「脱獄もの」ではなくなってしまうのです。
今まで、読者は「脱獄もの」として読んでいたのが、脱獄してしまった後は「全く違うジャンルのもの」になってしまうわけです。
つまり、バトルものだと思って読んでいたら、突然恋愛ものに変化したと考えてみてください。
どうでしょうか? ついていけますでしょうか?
キャラクターは同じなので、そのまま読む読者も多いと思います。

ですが、違和感を覚えて読むのを止める読者も少なくないと思います。
私の視点になってしまうのですが、私の場合は約束のネバーランドもプリズンブレイクも脱獄してからは、見るのを止めてしまっています。
(もちろん、すぐに見るのを止めたわけではなく、数巻、もしくは数話を視聴した上でやめました)

明らかに期待していた毛色が変わったことで、別漫画というほどひどくはないのですが、やっぱり期待したものとは違う感じがどうしても拭えないわけです。

もちろん、約束のネバーランドもプリズンブレイクも、脱獄したあとの展開が気になるように伏線を張り巡らせることで、視聴者を引き付けるという技法を使っています。
ですが、それでも、どうしても見ているジャンルが変わるという違和感を消すのは難しいわけです。

では、どうしたらいいかというと、私は素直に完結するべきかなと思います。
(この辺りは人によって色々な意見があると思いますので、一概に完結するのが一番いいというわけではないとは思いますが)
脱獄ものとしてスタートしたならば、脱獄した時点で終わるというのが自然だと思うのですが、どうなんでしょうか。
この辺は色々な事情が複雑に絡まる部分だと思うので、何が正しいかは答えは出ないかと思いますので、あくまで1意見として見てもらえると幸いです。

この監獄学園の場合は、ギャグ漫画ということもあり、脱獄後の展開というのが例に出した作品と比べてさらに弱い感じがしました。
そのため、脱獄した後の続き、いうより脱獄編の後に、次の編に変わるという展開でした。

ギャグが面白く、キャラクターも特徴的で魅力ですし、ストーリーの展開も次々と変わっていくところで、かなり面白いです。
ただ、もしかすると、私のように「ジャンルが変わった時点で冷めてしまう」という危険があることを付け加えておきます。

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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