今回はアニメや映画化もした漫画、惡の華の感想を書いていきたいと思います。
今回の惡の華ですが、1巻のみ読んだ感想となりますので、ご注意ください。
最初に結果を書いておきますと、私的にはお勧めできない作品になります。
惡の華と言えば、内容を知らなくても1巻の「クソムシが」と言っている表紙は知っている方は多いのではないでしょうか。
ジャンルとしては学園物ホラー、題材としては変態的な中学生の奇妙な恋愛もの……なんですかね?
正直、1巻を読んだ段階ではよくわかりませんでした。
簡単なあらすじとしては、ある日、ごく普通の中学生の主人公は、好きな女の子の体操着を、ひょんなことから盗んでしまいます。
その場面を後ろの席に座っていた、何を考えているかわからない不気味な女の子に見られていたことで、脅されてしまい……という内容です。
この作品ですが、主人公および登場人物は中学生になります。
なので、正直、感情移入がし辛いです。
これは読者の年齢が中学生から離れれば離れるほど顕著になってくるかと思います。
考え方や行動が、リアルな中学生に寄せているせいか、読んでいていイライラと「なんで?」と疑問に思うことが非常に多いです。
まず、体操着を盗む描写ですが、主人公の体操着の匂いを嗅ぐという変態的な行動は置いておいて、物音がしたので、慌てて持っていた体操着を持って帰るのですが、そこは持って帰る意味がわかりません。。
その場に放り出して帰れば良かったのではないでしょうか。
まあ、この辺は咄嗟のことと、好きな人の服が手に入れるチャンスということで潜在的に持って帰ったと、100歩譲って納得したとしましょう。
ですが、その場面をクラスメイトに見られ、そのことで脅されるという流れなのですが……。
なぜ、認めてしまうんですかね?
その女の子が写真を撮ったというのならわかります。
ですが、ただ、見られたと言われただけで、あっさりと認めて脅しに屈するという流れなんですよね。
推理ものでいう、トリックを崩されただけで、自分が犯人で動機も全部べらべら喋るくらい違和感があるんですよね。
もしかすると、脅してきたのが女の子ということで、何か期待していたというのもあるかと思いますが、脅してきた時点でマイナスにしかならないですよね。
この辺は中学生の心理描写なので、中学生の読者であれば、難なく受け入れられるかもしれません。
あと、主人公が好きな女の子とデートすることになるのですが、その際に、脅されて盗んだ女の子の体操服を下着代わりに着ろと脅されるシーンがあります。
もちろん、主人公は断りますが、脅してきた女の子は主人公を襲い、服を脱がして無理やり体操服を着せるという流れになります。
いや……1000歩譲って、脱がせるのはまあ納得できなくもないです。
ですが、着せるのは無理ないですかね?
暴れる相手に、服を着せるってどうなんですかね?
できるものなんですかね?
主人公が、実は「着たい」と思っていた、というのなら、なぜ最初に断った?と思いましたね。
なので、主人公および脅してくる女の子など、登場人物の誰一人感情移入できないので、読んでいてきつかったです。
あと、「惡の華」というのは実際にある詩集のようで、よくストーリー内に惡の華のことがでてくるのですが、内容を引用してくれないので、まったくわからないです。
……読んでる前提なんですかね?
物凄く有名で、ほとんどの人が読んでいるであろう作品であれば、わからなくもないです。
(それでも読んだことがない読者の為に引用するべきだと思うのですが。。)
ですが、ほとんどの人が知らないであろう作品の内容を出されても……さっぱりわからないです。
どの文章の部分と、主人公の心情がマッチしているのかを出してくれないと、わからないんですよね。
これ、実際の詩集を題材にする必要ありますかね?
とにかく、読んでいてどのキャラに対しても感情移入できず、読んでいて辛い作品でした。
これは単に私が読者層ではないからだと思います。
中学生~大学生あたりくらいまでであれば、逆に感情移入しやすく、ドキドキする作品なのかもしれません。
それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。