なろう系の漫画化作品で、アニメ化もした転生したらスライムだった件、通称「転スラ」の感想を書いていきたいと思います。
最初に率直な意見を書いておくと、「面白い」です。
なろう系と聞くと、それだけで敬遠する人も割と多いのではないでしょうか。
自分も正直にいうと、そのタイプでした。
ですが、漫画喫茶に行ったときに何気なく1巻を読んでみると……ハマりました。
今までの「なろう系」を敬遠していたことが虚しくなるくらいハマってしまいました。
……ただ、「なろう系」を見直して、なろう系を読み漁ったのですが、外ればかりでガッカリしたのはまた別の話ですが。。。
機会があれば、その辺の感想も書いていきたいですね。
話を戻して「転スラ」の感想です。
なろう系ということで「転生」もので「俺強ぇ」系です。
この時点でもう、嫌という方は読むのはお勧めしません。
最初はなろう系のテンプレートである、現代で刺されて異世界に転生したら、一番弱いスライムだったが、実はチートのスキルを持っていたというものです。
……びっくりするくらいなろう系テンプレートですね。
違う部分というか、売りなのは「一番弱いスライム」が「実は最強チートスキルを持っている」という逆張りのところですかね。
なので1~3巻くらいまでは、なろう系らしい「俺強ぇ」を発揮していきます。
ただ、主人公は「俺またなんかやっちゃいました?」系ではなく、ちゃんと自分の強さをわきまえてて、読者をイラつかせることはありません。
また、「ハーレム」ものではあるのですが、ちゃんと「男キャラ」も大勢出てきて、「慕われます」。
よくある、助けるキャラ、助けるキャラすべてが美少女キャラというわけではないということですね。
そして、「転スラ」の真骨頂は「開拓」ものということでしょうか。
何もなかったところに「モンスター」の村を作り始めていきます。
おそらくですが、村開拓は転スラが最初なんじゃないでしょうかね。
それで売れたのだと思います。
次々に困難が降りかかり、主人公がチート能力を使い、解決してその相手を取り込んで村を大きくしていくという内容になります。
率直にいうと、この村開拓と俺強ぇは相性がいいような気がします。
というのも、主人公が弱いと困難の部分にページを使い過ぎ、「村開拓」の部分が進まなくなってしまいます。
ですが、割と困難の部分をサッとクリアしていくので、村はドンドンと大きくなっていきます。
これは見ていて爽快です。
ドンドン発展していく村が、やがては国になっていくという様は読んでいて楽しいです。
また、キャラクターも立っていて、テンプレートの女の子だけではなく、ちゃんと格好いいイケメンや渋いおじいさん、やんちゃなゴブリンなど、本当に様々なキャラクターが出てきて、楽しませてくれます。
そして、この作品の上手いところは、同じような展開が続いて飽きて来たなと思ったところで、大きく物語を動かしてきます。
元人間だったということもあり、この世界の人間に対して、人間は傷つけないことという命令をしていた主人公が、手痛いしっぺ返しを食らってしまいます。
今の自分はモンスターで、自分を慕ってくれている者たちもモンスター。
守るべきなのは人間かモンスターか。
このことを胸に、主人公はあることを誓い動き始めます。
展開が早く、サクサクと読める内容になっています。
今まで、なろう系ということで敬遠していたのであれば、是非、読んでみることをお勧めします。