今回はアニメ化も決まった「それでも歩は寄せてくる」の感想を書いていきたいと思います。
学生時代の頃、好きな人がいるからその部活に入った、部活内で好きな人ができた、なんて経験をしたことがあるでしょうか。
そして、最後までその気持ちを相手に伝えることなく卒業してしまった、なんて甘くも苦い思い出。
そんな気持ちや学校生活のときの、あの平凡な一日が続く毎日を追体験できる、そんな作品になっています。
内容は将棋部に所属する田中歩は、部長である八乙女うるしに恋をしています。
そして、歩にはある心に決めたことがあり、それは将棋でうるしに勝ったら告白するという内容です。
歩は真面目で、口数が少ないタイプで、うるしのことが好きという気持ちが言葉に出てしまいますが、言葉が足りないので、勘違いされてしまいます。
また、うるしはうるしで、歩を意識してしまい、歩の言動に振り回されて顔を赤くする姿は可愛らしいです。
それもそのはずで、「からかい上手の高木さん」の作者なので、こういうラブコメが上手く描かれています。
ガチガチの恋愛ものではないので、複数のヒロインが出てきて、色々な女の子から迫られてドキドキするわけでもなく、ライバルが出現して、ヒロインとライバルが仲が良くなってハラハラする、なんてこともありません。
つまり、安心して歩とうるしの緩いラブコメを楽しむことができます。
普通の恋愛ものは感情の波を作ろうとするので、読んでいて疲れるということもありますが、「それでも歩は寄せてくる」は感情の揺れもなく、安心してほっこりして読むことができます。
日々の疲れの中での安らぎの時間や、学校生活を思い出し、懐かしむのにも良い作品になってます。
あと、将棋部の話ですが、将棋のルールなどの知識は全く必要ありません。
将棋を知らなくても楽しむことができます。
そして、将棋をやってた人は久しぶりに将棋をやりたくなるかもしれません。
休日のゆったりとした時間に読むのにぴったりの作品になります。
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