今回はらーめん再遊記4巻の感想を書いていきたいと思います。
ネタバレ有りなので、注意してください。
今回は芹沢と宇崎とのラーメン自動販売機の対決が描かれました。
ただ、いつもの対決とは違い、殺伐とした雰囲気ではなく、旧友が久しぶりに本気でラーメンを作るみたいな感じでした。
こういう対決もなかなか新鮮でしたね。
結果としてはもちろん芹沢が勝つのですが、宇崎の中で久しぶりにラーメンを作ったということと、負けて悔しいという気持ちが芽生えるという流れです。
そして、もう一度、ラーメン職人として一歩を踏み出すという、一度は夢が破れたおじさんがもう一度奮起するという、いわゆる成長のお話でした。
こうやってみると、やっぱり芹沢は丸くなった感じがしますね。
ただ、次の話では一転します。
ある日、昔お世話になった編集者に呼ばれて行ってみると、あるラーメン屋を立て直してほしいと相談されます。
ですが、そのラーメン屋というのは、昔、芹沢がテレビで嫌がらせをしてきた板倉の店だと知り、その話を断ります。
そして、その場に、その板倉が登場します。
芹沢は昔、テレビでの嫌がらせをしてきたことで、板倉を突っつきますが、逆に板倉は芹沢に「仕返しされた」ことを突きつけます。
…あんな壮大な仕返しをしておいて、忘れている芹沢も芹沢ですが……。
そんな中、板倉の店の立て直しを断ったのですが、そのことで、板倉の店のらーめんの種類である「背油系らーめん」の店に目が向き、色々と店の食べ歩きをします。
そのときに、板倉の息子とひょんなことから知り合いになり、板倉の店へ向かうことに。
芹沢は板倉の妻が作っている店へと行き、らーめんを試食します。
そこである欠点に気づいたのですが、そこに板倉が帰って来る、というところで4巻が終わるという内容でした。
続きがとても気になりますね。
今回は芹沢の名台詞が飛び出します。
「完膚なきまでの復讐ほど、気分爽快、ストレス解消、かつ自己の尊厳を回復させるものはない」という言葉です。
確かに、復讐なんてものはしたところで、失ったものは戻ってこないのかもしれません。
ですが、やはり、人というのは復讐劇が好きというのも気分が爽快になるからなんだろうなと思います。
赤穂浪士が今でも人気があるのは命をかけての復讐劇ですからね。
そして、相変わらず、らーめん再遊記を読むとラーメンが食べたくなります。
こってりとした背油らーめんが無性に恋しくなってしまいますね。
今年の夏に新刊が出るということで、楽しみに待ちたいと思います。