今回はアニメ化にもなるアオアシの感想を書いていきたいと思います。
アオアシは中学生の主人公のアシトが、プロのユース監督に目を付けてもらい、試験を潜り抜けてユース(育成)枠に入るために奮闘する物語です。
まずは、読んだ後の率直な感想ですが、「よくわからない」です。
面白いのか、面白くないのか、よくわからないといった印象です。
ただ、1巻を読んだ段階では「のめり込めない」という感じでした。
なんでなんだろうと、考えてみたのですが……。
おそらく、主人公のアシトの動機というか、想いが伝わってこないからでしょう。
まずは県予選の決勝戦をやっています。
主人公のアシトは3点差があったところから、同点まで迫るというところからスタートするのですが、敵のチームがこのままじゃ勝てないと思い、アシトに対して挑発をします。
その挑発に耐えきれなくなり、相手選手に頭突きをして、失格になり、試合は負けてしまうという展開です。
うーん。なんですかね。
いきなりの試合をサッカー以外の要素で決着がつくって……。
確かに仲間を侮辱されて怒るのはわかりますが、そのせいで自分が失格になったら意味がありません。
まあ、中学生ということで、精神的な弱さを見せたかったのかもしれませんが、なんかモヤとします。
まだアシトに感情移入できていない状態でこんなことをされると、「怒って当然」という気持ちは全然しません。
逆に「こいつ、なにやってんの?」という感じで苛立ちさえ覚えます。
スタートから主人公に対して、こういう感情を抱いてしまうと、それ以降、全く主人公に感情移入できなくなります。
なので、負けて悔しいとか、お金がなくて試験が受けれられないかもしれないと言われても、「ふーん」と他人事のようにしか思えません。
これなら、ダイヤのエースやブルーロックのように、普通に試合で負けるスタートでよかったと思います。
主人公は強くても、周りがその実力についていけなくて負けるという方が、見ていてスッキリします。
……退場して負けるって、なんなの?ってなります。
また、アシトは「サッカーが好き」というのはわかるのですが、「具体的な目標」が語られません。
試合に負けて落ち込んでいたところに、プロサッカーの教育するための組織の監督に誘われて、試験を受けに行くという流れです。
せめて、最初に「プロになってやる」とか「ワールドカップで優勝する」とか言わせるだけでも違ったと思います。
強い渇望感がないんですよね。
アシトの家は貧乏なのですが、試験を受けに行ったときの感想が「こんないい場所でサッカーができるのか」みたいな、単にいい環境でサッカーがしたいくらいのモチベーションです。
これなら、他の試験を受けに来たキャラクターの方が、「絶対に受かって見せる」という強い動機が見えるので、そっちの方を応援したくなります。
アシトの能力も視野が広いというところで、ブルーロックの主人公と似てるんですけどね。
やっぱり、渇望感はブルーロックの潔の方があって、読んでいて応援したくなるんですよね。
ここまで書いて気付いたのですが、自分はこの主人公のアシトが好きじゃないんだと思います。
なので、全然、ストーリーが頭に入って来なかったので、「よくわからない」という感想になったのでしょう。
……アニメ化するくらいだから面白いというは、違いますね。
自分に合う、合わないというのがあり、今回は自分には合わなかったということでしょう。
…2巻は読まないと思います。