今回は『戦隊大失格』の感想を書いていきたいと思います。
巻数:1~10巻 連載中
作者:春場ねぎ
戦隊に虐げられていた怪人側の戦闘員が戦況をひっくり返すため、戦隊に侵入して戦うお話です。
まず、注目したいのが作者が『五等分の花嫁』の春場ねぎ先生ですね。
しかも、戦隊大失格もアニメ化決定しています。
つまり、春場ねぎ先生は2連続でヒット作を飛ばしたということですね。
いや、本当にこれは凄いことだと思います。
とはいえ、アニメ化も納得の面白さです。
春場ねぎ先生はキャラクターを作るのがとてもうまいと思います。
主人公は人間ではなく、戦闘員です。
普通は人間じゃないキャラクターは感情移入はしづらいものです。
ですが、この主人公の戦闘員Dは、とても人間臭い上に、
『変身できる』ということで、この部分をうまくフォローしてます。
基本は人間の姿をしているのと、コミカルで人間臭い性格なので
読んでる側もちゃんと感情移入できます。
主人公がピンチになればハラハラしますし、応援したくなります。
そして、何より上手いのは『戦隊側』のキャラクターです。
戦隊側のヒーローたちの性格が悪いんです。
暴力的で、怪人や一般人を見下し、傲慢という悪人です。
人間ではない人間臭い戦闘員と、人間ですが悪人のヒーロー。
どっちを応援したくなるかは一目瞭然です。
いや、ホント、上手いですね。
また、『五等分の花嫁』でもそうだったのですが、ストーリー作りが秀逸です。
ハラハラする展開な上に、『先が読めない』という流れです。
バトルもののストーリーの流れは、
大体は次々強い敵が出てきて倒していく、
というのが王道ですが、この戦隊大失格のストーリーは王道ではありません。
そもそも、なかなかボス級のヒーローを倒すことが難しいです。
さらに、主人公のDは変身してヒーロー側に侵入しているため、
ヒーロー側の人間とも仲良くなってしまいます。
敵なはずなのに助けてしまいます。
さらには味方であるはずの怪人を、ヒーロー側と協力して戦うなんてこともします。
このような展開なので、読んでいて全く先の展開が読めません。
ただ、ここで問題が出てきます。
王道ではないため、『ストーリーがどこに向かっているのかがわからない』というのものがあります。
主人公のDも『自分がどうしたいのか』ということを悩みます。
つまり、Dは結構、流されながら戦うことが多いです。
中には『一体、何がしたいんだ?』とイライラする読者もいるかもしれませんね。
先が見えない上に、明確な目的や着地点がわからないので、
グダグダになってしまう可能性もかなり高い作品だと思います。
王道を外れるというのは、やっぱり難しいですね。
腕がないと悲惨なことになってしまいます。
ですが、現状では『面白い』です。
若干、グダグダ感はありますが、
そんなことが気にならないくらい勢いがあり、面白いです。
お勧めなので、是非是非読んでみてください。
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ではでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました。