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フクノカミは何者か?展開が全く読めない漫画ゴールデンゴールド

投稿日:

どうも、ズル猫です。
今回の感想&評価させていただく作品は『ゴールデンゴールド』です。

ゴールデンゴールドとは?

フクノカミと呼ばれる、怪しい存在が孤島の人間関係を不気味に変えていく話です。

基礎情報

巻数:3巻 連載中
掲載雑誌:月刊モーニングtwo
掲載期間:2015年~
作者:堀尾省太
作者の他代表作
 刻刻

感想

このマンガがすごい!受賞

このマンガがすごい!2017年でオトコ編5位に入賞しています。
3巻までしか出ていませんが、一気に引き込むほどの魅力があります。
賞に選ばれるのも納得です。

ズル猫的にはもう少し順位が上でもいいと思いました。
まあ、これは完全に個人的な好みの問題になってしまうのですが。。。

全てが謎に包まれている

この作品を一文字で表現するとするなら「」ですね。
ジャンルすら謎です。

恐らくホラーなのかもしれませんが、
それが全面に押し出されているわけでもなく、
日常パートが多かったり、ラブコメなどの要素も入り込んでいます。

キーとなるフクノカミ

全ての始まりは、このフクノカミを拾うところからになります。
フクノカミは何者なのか? 神なのか、悪魔なのか?
良い存在なのか? 悪い存在なのか?

それを探る為の話でもあります。
読み進めている限り、このフクノカミはただ純粋のようにも見えます。

拝んでくれた人に対して、その人の願望を叶えていきます。
ただ、その叶え方が強引で強力なだけなのです。
そもそも人の欲というのは、利己的なので
願いを早く叶えるとしたら、こうなるのは当然の結果なのです。

この観点だけでみると、フクノカミは神様のように見えます。

しかし、この願いを叶える行為自体が、善意でやっているわけでもなさそうです。
というのも、拝む人が増えると、フクノカミ自体がツヤツヤしてきます。

つまり、拝まれることでフクノカミに得るものがあるということです。

ということは、フクノカミ自身も利己的な理由で、
人々の願いを叶えていることになります。

言い換えると人の願望に付け込み、自分自身の為に人を利用しています。

この観点でみると、フクノカミは悪魔のように見えます。

崩れていく日常

同じ日常が壊れていく系の「血の轍」では、母と子の関係がジワジワと壊れていきますが、
この作品は島全体の人間関係が、急速に壊れていきます。

人間、金が絡むと関係が壊れるといういい例ですね。

たった一人が金を持ち、権力を持っただけで、島全体に影響を及ぼすほどになります。
妙にリアル感があります。
現実でも起こり得そうなところが、怖いですね。
そういう部分が、強引ではなく自然に描かれているのも凄いと思います。

離島ということで、閉鎖的な人間と変えたいと思っている人間。
相反する思想が交じり合えば、衝突は必至です。

ですが、衝突の仕方も、実に大人らしく世間体を気にしたものになります。
何気なく描かれていますが、そういう部分を丁寧に描写されています。

展開がまったく読めない

正直、ストーリーが今後、どういう形で進んでいくのか予想が付きません
同じく、展開が読めない作品としては『五佰年BOX』がありますが、
この作品の方が、本当にわかりません。

というのも、たいていの話の場合、
主人公に目的があり、それに向かって進んでいきます。

ですが、この作品は主人公の目的がありません。
というより、主人公には願望がありますが、それを叶える話ではないのです。

そもそも、フクノカミを放置していれば、主人公の願望が叶います。
しかし、主人公はそのフクノカミを排除しようとするという展開です。

最終的には、主人公がフクノカミを無力化して島の平和を取り戻すという話になるのでしょうか。
ですが、ここまで変わってしまった島の人間関係は、フクノカミがいなくなったとしても、
そう簡単には戻らないところまで来てしまっています。

そういう部分も描かれるのかも楽しみです。

謎と攻略法

相手は超常的な存在です。
どう対処していいか、わからない状態から始まります。

まずはフクノカミが何者かを調べてから、それを攻略する方法を探る方向になります。
今は調査段階というところですね。

今後はどういう攻略法が展開されていくのかが、キーになってきます。

気になる点

上でも書かせてもらいましたが、この作品は主人公の目的に向かって真っすぐ進む話ではありません。
どういう話かも、読み進めていかないとわからないです。
そういう話が合わない場合は、正直、面白くないと感じるかと思います。

まとめ

一見すると、日常系のように見えます。
最初はストーリーの進みが遅いように感じるかもしれませんが、
そこには伏線と下準備が描かれています。

2巻からは一気に展開が早くなっていくので、2巻までは読み進めて欲しいです。

超常現象と不思議な存在によって、島の人間関係が崩壊していくという
ある意味ヒューマンドラマになっています。

しかし、そんな不気味な雰囲気の中にも、主人公を中心とした
ユーモアがあるキャラがスパイスを効かせています。

今後の展開から目が離せない、気になる作品になっています。

評価

ストーリー:☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
伏線:☆☆
展開:☆☆☆☆☆

おすすめ度

おすすめ度です。
☆☆☆☆

記事内で出てきた作品の感想も書いてます。
合わせて読んでいただけると嬉しいです。
血の轍 感想

ではでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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