今回は40代の人でも覚えている人が少ないかもしれない、とびっきり!という漫画の感想を書きたいと思います。
とびっきり!は1989年にジャンプで連載されたボクシング漫画です。
内容はホラ吹きの主人公である空が、嘘を付きすぎた為、前の学校にいることはできずに引っ越して新しい学校に通い始めるのですが、その学校でも、ヒロインである真那を守るためにホラを吹き、ボクシングの試合をすることになるというストーリーです。
もちろん、空はボクシングの未経験で全然、弱いです。
最初はまた逃げよう、転校しようと考えるのですが、真那のために踏みとどまり、父親と共に密かにボクシングの特訓をするという展開です。
流れ的には、破壊王ノリタカ!に近いですが、今回のとびっきり!の場合は、一緒に特訓をする父親がボクシングの達人とかではなく、素人ながら、様々な特訓方法を考えて、空と一緒に頑張ろうとする二人三脚で進んでいきます。
はじめの一歩の一歩のように最初から破壊力のある一撃を持っているとか、打たれ強いとか、バランス感覚が半端ないとかの身体能力の高さはありません。
少しずつ、本当に少しずつ特訓によって強くなっていきます。
また、主人公の空は精神的にもそこまで強くなく、すぐに諦めようとしますが、そのたびに真那のことを思い出し、父親に励まされ、立ち直って進んで行きます。
まさしく、その時代のジャンプの友情、努力、勝利に沿ったストーリー展開だと言えるでしょう。
……昔はちゃんと特訓シーンにもページ数を使ってたんですよね。
今では努力のシーンは結構、飛ばされることが多いんですよね。
ですが、自分はやっぱり特訓シーンが好きだったりします。
そして、一気に強くなるのではなく、少しずつ強くなっていくという展開が熱くて好きです。
当時は、とびっきり!を楽しみでジャンプを読んでいました。
ただ……4巻で終わってしまったんですよね。
自分的には面白かったのですが。。
ヒロインの真那とも、純粋な恋の描写も当時はドキドキしながら読んでました。
……今、改めて考えてみると、4巻で終わったのは「派手さ」がなかったからだと思います。
普通のボクシングの漫画だったので、派手な必殺技がなかったのが敗因かと。
はじめの一歩のように、ガゼルパンチやデンプシーロールみたいな派手な必殺技があれば、また違っていたかもしれません。
ですが、自分的には面白い作品でした。
全4巻なので、休みの日に読んで心を温かくしてみませんか?